自分が20代のころを思い返すと、アピールできるスキルがなかったことが悩みどころでした。
とは言え、英語だけはちょっと自信があったんですよね。
小学生くらいから自主的に勉強していたので、ペラペラではないものの素人に毛が生えたくらいには得意でした。
当時、といっても20代中盤くらいだったかな、適当に勉強してもTOEIC820くらいとれてました。
なので転職や、社内で開発がやりたいとかいったときのアピール欄に他に何も書くことがないので、英検2級とかTOEIC820とかちゃんと書いてました。
ところが!
今から思うとこれはあだになったなあと言えるところでした。
私の最初の会社、というか今でもそうですが、は
技術者派遣の会社でした。
一社目の時についたプロジェクトではガラケーのテストをやっていたんですが、そのガラケーがSAM〇UNGなのでバグの報告を英語で書く必要がありました。
その英訳メンバーで自分が駆り出されました。
その時は確かに、
「お!こんな珍しい単語も覚えられるんだ!英文書いたりする経験ができていいなー」
なんて思ってました。
が、しばらくすると同じような仕事ばっかりなので、書く英文も似たようになってしまい良いのかどうかわかりません。
周りにも特段英語ができる人がいないので自分のスキルが良くなってるのかもわかりません。
こんなんじゃ社外で通用するような力がついてないじゃん、と気づきました。
その次のPJではその時の経験も買われ、カーナビメーカーの企画職でヨーロッパのソフトウェアをカーナビに搭載するための仕様調査の仕事をしていました。
その仕事では電話会議やメールをヨーロッパ企業とすることが多かったのです。
これも確かに語学力スキルは付きました。
実際につたない英語でこれこれこうやってほしいと交渉したり、顔の見えない相手と話すのはなんと大変なことなのかとガッカリしたり、実際のメール文ってこんなに簡単でいいのかーと様々なことを学びました。
ですが、これもしばらくすると同じような業務になってきます。
この2つの経験でわかることなのですが、
技術的なスキルが全くつかないってことです。
確かに英語力は有利でしょう。
でもそれは技術力があってのことなんですよね。
その後今後のことを考えて、他の会社の求人やフリーランス案件を見てみても単価が高いのはやはり開発やプログラミングなど技術的な仕事です。
英語をキーワードにしてみてもせいぜい事務員にちょっと高いくらいの金額で、エンジニア職にはまったく及ばないお賃金です。
このPJをやってた数か月、数年の間にちゃんと開発スキルを学んでいればどんなに収入があがっただろうかと憂鬱になってしまいます。
あとから営業の人と話したりして知ったんですが
英語力というのはどうしても技術的に切り離されたものが多い
と言ってました。
どうしてかというと、そもそも会社やIT業界全体が国内で仕事受けているわけなので海外で英語でやりとりするPJはかなり少ないわけです。
あるとすればグローバル企業やコンサルなどの殿上人のような仕事になるわけです。
他にもベトナムなどに開発を依頼するブリッジエンジニアなど。
そういった案件は数の少ない案件です。
SES系に流れてくる仕事では英語を交えた案件はほぼないというわけです。
英語を生かしたければ自分で取って来いと。
まあそうですよね。
当時そのほかの案件でも聞いたのは、取り扱い説明書の英訳とそのチェックとかそんな程度しかないと言っていました。
やったとしてもつまらなさで発狂しそうですよね。。。
そんな風にSESとして切り出すことができて、英語力が必要になるPJは技術力がつかない案件が多いというわけです。
あのもちろんですが!
じゃあエンジニアとして英語はいらない!
ってことではないですよ。
その後ちゃんとインフラエンジニアとして経験が積めたので
仕様がわからないところをサポートに聞くとか、
外国人エンジニアが講演したときに質問するとか、
英語のドキュメントをすらすら読むとか、
Stackoverflow読むとか....などなど
書ききれないんですが、技術力がついた後ではめちゃめちゃ英語力が有利になっています。
というか今後の仕事の幅を広げるには英語力が必須だと思います。
なのでスキルが無いからと言って、最初に英語力「だけ」をアピールすると痛い目に会う可能性が高いよという話でした。