ライティングのスキルはForbesから盗め!

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もっと魅力的な文章が書きたい!
ライティングスキルをもっと磨きたい!

ブログを書くようになってから文章力をもっとつけたいと考えるようになりました。

それにはForbesがいいと思います。

たまたま本屋でForbesを読んだとき
なんでこんなにおもしろくて読みやすいんだ!
と衝撃を受けました。

もう読んでて自分の好きなIT系の記事や先端企業の話が豊富につまってて、
なんておもしろい雑誌なんだと夢中になりました。

そこでこれはブログにも活かせるのではないか?と
自分が感じたForbesのすごいところを紹介してみようかと思います。

初めの100文字で俺の心はわしづかみ

もうーなんといってもForbesで秀逸だなと感じたのは
冒頭文の出だしなんですよ!

だいたい最初のパラグラフで続きが読みたくて読みたくて飢餓状態になります

以降に引用してみますが、これらは全部冒頭文章です。

冒頭分ピックアップ1

私が衝撃を受けたのはこれです!この始まりに衝撃を受けたので今回の記事を書いてみようと思い立ったのです!!

2018年7月号はセールスフォースのマークベニオフ会長の特集でした。

Forbes JAPAN(フォーブスジャパン) 2018年 07 月号 [雑誌]

Forbes JAPAN(フォーブスジャパン) 2018年 07 月号 [雑誌]

こうはじまります、

答えは「京都」だった。
マーク・ベニオフがいつ来日するか、わからない。およその期間は把握してるものの、プライベートで早めにくることもあり、ごく一部しか知らない。取材の前、本誌はそう聞いていた。
(2018年7月号P26)

いきなり冒頭から答えが始まるんですよ。

えっ、えっ、えーっ!!
なんだよ、なになになにー
なんの答えが京都なんだよーーーーー

っともう頭はもう続きが気になってパニック状態です。

冒頭分ピックアップ2

他にもあげて行きます。

「世界では年間2,500万人もの人々が誘拐され、人身売買ビジネスの犠牲になっている。」ーー宮口礼子がそう話しはじめると、数百人が集まった会場はしんと静まりかえった。
(2018年7月号P41)

イーサリアムについての特集ページですが、この始まりもグッと掴まれますね。
あたかもその会場にいるみたいに思えます。

冒頭分ピックアップ3

Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)2018年3月号

Forbes JAPAN(フォーブス ジャパン)2018年3月号

 風に舞うほど薄いフルカラーのディスプレイーー。ビル・リウ(34)の脳裏にそのアイデアがひらめいたのは2006年、米スタンフォード大学の博士課程に在籍中のことだった。
(2018年3月号P68)

まさにビジネスの変換点がここだった!!、という大事な瞬間を冒頭に持って来て読者を引きつけています。

冒頭分ピックアップ4

 完璧なセルフィー(自撮り)を撮るための鉄則を、中国の若い女性たちは頭に叩きこんでいる。スマホは顔の斜め上45度の位置に掲げ、上目づかいで顎を少し引いてレンズを見る。そして、何より肝心なのが「メイトゥ(美図)」のアプリで画像を加工することーー。
(2018年3月号P71)

中国で流行ってる”美顏アプリ”の特集記事なのですが、この冒頭も情景がすぐに浮かんで続きの文章がどんな展開をするのかドキドキしてしまいます。


おそらくですが、冒頭のひきつけに書き手のエネルギーの95%くらいを費やしてるんじゃないのかと感じます。

本文の90%くらいのいいたいことのエッセンスは冒頭につまっています。

必ず過去のくだりが入って→どうして成功したのか

この冒頭分が終わった直後に、たいていは過去の歴史のエピソードが入ります。
なぜ成功したのか?について、の変換点がわかりやすく述べることが多いです。

ここのへんの取材力もすごい!

その業界の一般的な情報があって、なぜこの企業、人物が突出しているかがよくわかります。
それを短くコンパクトにまとめてるのも感心してしまうところです。

1文は約60文字以内

Forbesを読んでると気づくのが、文章が読みやすいということです。

なぜ文章が読みやすいかというと、1パラグラフが読みやすい、
さらに1パラグラフの1文が読みやすいということに気づきます。

そこでじーっと文を追ってみるとわかったことは
1文がだいたい約60文字で収まってるんですね。

だいたい紙面は3分割になってて、一行が18~20文字になってるんですが
たいていは3行くらいで1文が完結しています。

ここがわかりやすくなってる理由だと思うんです。


では例えばここから一文を無駄に長くしてみますが、1文が長いと理解しにくいのが明白で、いいたいことを詰め込み過ぎてるから、読む方もどこで息継ぎをしていいかわからなくなり理解できなくなってくるんですね。
1文が長いと最初の方はまだ理解できるんですが、途中からややこしくなってきて最後のほうには文章がわかりにくくなってきますし、そこから前半に戻ってまたもう一回読み直すことを読者にやらせるのはとっても不親切だし、さらに書き手も間違った意図を読者に伝えるおそれがあるので避けた方がいいです。

↑どうですか?読みにくいですよね!?


一文が短いと主語述語が近くなり、意味がわかりやすくなります。

雑誌はブログと違い、改行は多様できません。読みやすくするためのスペースもやたらめったら作ることはできないでしょう。

そのため文字の大きさも同じで一定の速度で読んでもらうように書く必要があり、分かりやすさが重要になります。
これも一文を短くする理由ではないかと考えられます。

接続詞はほぼ使わない

全体的に新聞のような報道の性質があるため、事実の羅列になります。
内容的にIT系の話題や、先端の考え方働き方、先進的な企業の話なので取材してきた内容が多いです。

よって自分の考えを伝える割合は低い

そのため、「なぜなら」や「そして」などといった接続詞が少ないので分かりやすくなっていると感じます。

当事者の言葉が散らばる

記事の中で読むテンポが良くなるポイントとして、取材される人の言葉がはさまれている点です

記事としてはどういった背景なのか、業界的にどういう歴史があるのか、と説明していたらどうしてもややこしい内容になってきます。

その中で取材される人のコメントが入ってくるので、内容がわかりやすくなってきます

当事者としてはどう考えているかというコメントは面白いものですね。

なかでもやっぱり取材されているためか、コメントは未来的なのでその陶酔感が読む側も伝わります。

さわやかで颯爽とした締めの文

最後の文章の終わり方もしびれるようにかっこいい終わり方をしています。

下記にピックアップしてみたので見てみましょう。

締め分ピックアップ1

「ずっと成長を続けてきたし、これからも成長が続くと確信している。
(省略)
ユーザーが求めるプロダクトを形にすることだけを考えてずっと走り続けてきた。自分たちのゴールはまだまだ先にある。」
(2018年3月号P72)

締め分ピックアップ2

 このときルーベンスタインは、自分が取引している投資家たちは、高額な資産からのリターンが低めでも納得するようになっていると語った。それを聞いたスミスは、「その方と取引したいものですね」と皮肉でかわし、余裕と快活さをもってこう切り返した。
「次の出張先を教えてください。同行しますから。」
(2018年7月号P39)

締め分ピックアップ3

「ビットコインは他のブロックチェーンとは違って、方向性を見失わずに進んでいます。セキュリティを重視しているため、開発スピードこそ亀の歩みですが、着実に一歩ずつ進んでいますよ。」
(2018年7月号P67)

締め分ピックアップ4

 ロボットで変わりゆく未来の職場に向けて、タカヤマの実験は今日も続く。
(2018年5月号P43)

この最後の締めの文も相手の言葉で終わっているところに、文章は終わりなんですがあたかも物語はまだ続いているような余韻が残ります
相手の壮大なストーリーが流れているんですが、この取材記事としてはその一部を切り取ったような。


もともと雑誌の内容的に業界の先端企業の内容を扱っているので、話題が未来的です。
そのためか?(たぶんPR的な意味もあると思うけど)
相手のコメントも未来の視点について上昇気分を感じるようなコメントが多いです。
そんなコメントで締めくくるので、すがすがしい終わり方を感じます。

まとめ

雑誌とブログは性質が違うので、上で紹介したようなForbesのすごいところをそのままブログに活かすことは難しいでしょう。
ですが形を変えれば、意識して活かすことができるかと思います。

  • 冒頭分でつかむ
    • 読者はなにが悩んでいるかを想定する。
  • 取材力や構成
    • ブログの内容を章立てするなどして構成を考える。
    • 自分なりの意見を述べる。
  • 締め分
    • ここはとらえ方が難しいですね。まとめとかするとわかりやすいかと思います。

でもブログではなくても、文章を書く機会というのは仕事でもありますので仕事でも活きるでしょう。

なんにせよ文章力はどこでも活きるのでForbesはほんとにおすすめです。

Forbes JAPAN 2018年09月号

Forbes JAPAN 2018年09月号

Forbes JAPAN(フォーブスジャパン) 2018年 07 月号 [雑誌]

Forbes JAPAN(フォーブスジャパン) 2018年 07 月号 [雑誌]

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