コスパのいいシステムの作り方 ~しっかり見積もりたいのに勘を使うジレンマに向き合う
- 作者: 南大輔
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2018/05/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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内容や文章が読みやすく、うんうんとうなづきながら
読み進めてしまい4日くらいで読み終えてしまいました。
タイトルから連想すると
「いかに安くシステムを仕上げる方法とかかな?」
「サーバーとかをなんとかかんとか安上がりで高稼働させる方法かな?」
「小さなシステム会社で適用するような方法の紹介なんじゃないのか?」
と思ってましたが、全然そんなことありません。
インフラをやってるエンジニアなら読むことをかなりお勧めします。
また社内SEやってる人、システム部門で決済を取る人、など
ITシステムの費用の決済権限などがある人も読んだ方がいいと思われます。
なんでこの本を選んだのか?
本屋に行ってもよく見るし、会社の本棚にも置いてあったので読んでみました。
インフラの仕事をしてるので「コスパ...」と聞くと気になってはいました。
ですがそんなに先入観もありませんでした。
内容
ざっくりですがこんなことが書いてあります。
- システムの予算編成の考え方
- サーバーなどの製品の買う時の観点
- パッケージ製品買うか内製開発するかを考えるときのコスト観点
- 可用性、運用性を考えた時の大事なところ
- チームとしての技術スキルの伸ばし方
- 適当に予算は前年度の1.5倍で見積もってるとやばいよね
- 具体例をあげてのAP、DBサーバー構成
もっとあったかもしれないけど、インフラやってると
「あーそうそう、そこ悩むよな~」というところがいくつも出てきます。
感想
個人的に学びになったのはシンプロビジョニングを作って
OSにHDDを存在しないのに多めに認識させるところでした。
HDDは年々値段が安くなっていきます。一気に多く買ったら高くつくことがあります。
そこでシンプロビジョニングでOSには、例えば、50TB認識させて
実際には20TBのHDDを取り付けて、使用時も20TBまでしか使わないようにする。
そんでHDDが安くなったら、だんだんとHDDを取り付けていく、って感じ。
http://www.fujitsu.com/jp/products/computing/storage/disk/eternus-dx/feature/055/
実際には細かいところ不明ですが、考え方として学びになりました。
あと思ったよりディスクは全容量使えないってところ。
TiB計算やチェックサム、RAID管理、スナップショットに容量をけっこう取られて、
全容量が使えないってところも勉強になりました。
ほかにもいろいろあるのですが、書ききれませんでした。
これはインフラの勉強にもなるので、若手にもすすめたくなります。
最後にもいっかい言うけど、すごく勉強になった本だった!
(追記)
三菱UFJインフォメーションテクノロジーって
「アプリケーションアーキテクチャ設計パターン」も出してるんだよな。
すごいところなんだなあ。
- 作者: 三菱UFJインフォメーションテクノロジー株式会社斉藤賢哉
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/10/12
- メディア: 大型本
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